『なんで姉さんは僕らのことが嫌いなの』
そう私に尋ねた幼い二人の顔がくしゃりと涙でゆがんでいたことだけは、覚えている
「(だってあんたたちは生きてるじゃない)」
生き物は嫌い、体温は嫌い。なまぬるくて、べっとりとした人間同士の触れ合いなど考えただけで、吐き気がする。
そんなもの、肉親とは言えとても考えられない。
「(殺し屋のくせに、)」
きっとあの二人もわかっている。自分たちが人並みの幸せを手に入れていいわけがないのだ、ということに。
もはや人を殺すことになんの感情も抱けなくなったしまった私たち姉弟に、そんなものは必要ではないということに。
「(ああ、なまぬるい)」
それなのに。
(この、感情は何だというの)
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